消防士の採用倍率は下がっている?20年分のデータで見る推移
最終更新: 2026年9月
「消防士は狭き門」と言われますが、当サイトが全国の消防本部の公表資料を集計したところ、 採用倍率はこの10年ではっきりと下がっています。 ここでは年度ごとの倍率の推移と、どの本部で下がった(上がった)のかを、実際の数字で示します。
・全国の倍率の中央値は 10.0倍(2013年度)→ 4.9倍(2026年度)へ低下
・前後の期間を比べられた 193本部のうち、 109本部(56%)で倍率が下がった (上がったのは65本部)
・下がった理由は採用数の増加ではなく受験者そのものの減少
全国の採用倍率の推移
各年度に結果を公表した消防本部の倍率を集計しました。 年度によって公表する本部の数が違うため、平均だけでなく中央値(真ん中の順位の本部の値)と 集計件数を併記しています。
| 年度 | 中央値 | 平均 | 集計件数 | |
|---|---|---|---|---|
| 2013年度 | 10.0倍 | 14.4倍 | 164件 | |
| 2014年度 | 8.0倍 | 11.8倍 | 234件 | |
| 2015年度 | 8.1倍 | 10.9倍 | 284件 | |
| 2016年度 | 7.8倍 | 10.5倍 | 301件 | |
| 2017年度 | 7.1倍 | 10.7倍 | 375件 | |
| 2018年度 | 6.5倍 | 9.5倍 | 392件 | |
| 2019年度 | 6.0倍 | 8.0倍 | 426件 | |
| 2020年度 | 6.5倍 | 8.8倍 | 449件 | |
| 2021年度 | 6.0倍 | 8.3倍 | 446件 | |
| 2022年度 | 6.3倍 | 9.3倍 | 381件 | |
| 2023年度 | 5.4倍 | 8.1倍 | 288件 | |
| 2024年度 | 5.0倍 | 7.9倍 | 143件 | |
| 2025年度 | 5.3倍 | 7.7倍 | 207件 | |
| 2026年度 | 4.9倍 | 9.5倍 | 12件 |
倍率が下がった理由は「採用が増えたから」ではない
倍率は「受験者数 ÷ 最終合格者数」です。倍率が下がる原因は、 ①採用する人数が増えたか ②受験する人が減ったかのどちらかです。 当サイトの集計では、1つの試験あたりの最終合格者数はほとんど変わっていない一方で、 受験者数が大きく減っています。
| 年度 | 1試験あたりの受験者数 (中央値) | 1試験あたりの最終合格者数 (中央値) |
|---|---|---|
| 2013年度 | 47人 | 4人 |
| 2014年度 | 41人 | 4人 |
| 2015年度 | 43人 | 5人 |
| 2016年度 | 33人 | 4人 |
| 2017年度 | 29人 | 4人 |
| 2018年度 | 27人 | 4人 |
| 2019年度 | 24人 | 4人 |
| 2020年度 | 26人 | 4人 |
| 2021年度 | 23人 | 4人 |
| 2022年度 | 27人 | 4人 |
| 2023年度 | 25人 | 4人 |
| 2024年度 | 23人 | 4人 |
| 2025年度 | 29人 | 5人 |
| 2026年度 | 30人 | 8人 |
つまり採用の門が広がったというより、挑戦する人が減った結果として倍率が下がっています。 受験する側から見れば、同じ実力でも以前より合格しやすい状況になっているということです。
倍率が下がったとはいえ、中央値で4.9倍です。受験者が減っているぶん、論文や面接でしっかり準備した人が通りやすい試験に変わってきています。
倍率が大きく下がった消防本部トップ30
2020年度以降の平均倍率と、 その前の6年度(2014〜2019年度)の平均倍率を比べました。 どちらの期間にも2年度以上の結果がある193本部が対象です。
| 順位 | 消防本部名 | 以前の平均倍率 | 最近の平均倍率 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 稲城市消防本部 | 35.9倍 | 7.1倍 | -80% |
| 2 | 大竹市消防本部 | 10.3倍 | 3.0倍 | -71% |
| 3 | 海老名市消防本部 | 15.7倍 | 4.9倍 | -69% |
| 4 | 伊賀市消防本部 | 16.7倍 | 5.4倍 | -68% |
| 5 | 那覇市消防局 | 28.2倍 | 9.4倍 | -66% |
| 6 | 富士宮市消防本部 | 16.4倍 | 5.8倍 | -64% |
| 7 | 小牧市消防本部 | 23.6倍 | 8.4倍 | -64% |
| 8 | 浦添市消防本部 | 22.8倍 | 8.2倍 | -64% |
| 9 | 埼玉東部消防組合消防局 | 7.5倍 | 2.9倍 | -61% |
| 10 | 橋本市消防本部 | 13.6倍 | 5.4倍 | -60% |
| 11 | 奈良市消防局 | 21.6倍 | 8.7倍 | -60% |
| 12 | 有田川町消防本部 | 8.0倍 | 3.3倍 | -59% |
| 13 | 埼玉西部消防局 | 10.9倍 | 4.6倍 | -58% |
| 14 | 各務原市消防本部 | 7.0倍 | 3.0倍 | -57% |
| 15 | 野田市消防本部 | 4.6倍 | 2.0倍 | -55% |
| 16 | とかち広域消防局 | 10.4倍 | 4.9倍 | -53% |
| 17 | 桐生市消防本部 | 12.7倍 | 5.9倍 | -53% |
| 18 | 三原市消防本部 | 26.5倍 | 12.4倍 | -53% |
| 19 | 越谷市消防本部 | 8.3倍 | 4.0倍 | -52% |
| 20 | 下関市消防局 | 17.8倍 | 8.5倍 | -52% |
| 21 | 大磯町消防本部 | 6.6倍 | 3.2倍 | -52% |
| 22 | 厚木市消防本部 | 8.4倍 | 4.1倍 | -51% |
| 23 | 小松市消防本部 | 7.2倍 | 3.6倍 | -50% |
| 24 | 西条市消防本部 | 5.9倍 | 3.0倍 | -49% |
| 25 | 別府市消防本部 | 15.2倍 | 7.8倍 | -49% |
| 26 | 大阪市消防局 | 15.9倍 | 8.4倍 | -47% |
| 27 | 摂津市消防本部 | 34.4倍 | 18.6倍 | -46% |
| 28 | 伊万里・有田消防本部 | 10.4倍 | 5.7倍 | -45% |
| 29 | 松山市消防局 | 14.4倍 | 7.9倍 | -45% |
| 30 | 丹波市消防本部 | 11.2倍 | 6.1倍 | -45% |
逆に倍率が上がった消防本部トップ20
全体としては下がっていますが、難しくなっている本部もあります。 以前の感覚で受験先を選ぶと、思ったより厳しい競争になることがあります。
| 順位 | 消防本部名 | 以前の平均倍率 | 最近の平均倍率 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 池田市消防本部 | 6.0倍 | 24.7倍 | +313% |
| 2 | 鶴岡市消防本部 | 2.6倍 | 9.4倍 | +261% |
| 3 | 春日部市消防本部 | 3.7倍 | 12.5倍 | +241% |
| 4 | 藤沢市消防局 | 7.2倍 | 22.7倍 | +215% |
| 5 | 交野市消防本部 | 13.2倍 | 40.3倍 | +207% |
| 6 | 島本町消防本部 | 11.0倍 | 28.0倍 | +154% |
| 7 | 多野藤岡広域市町村圏振興整備組合消防本部 | 2.7倍 | 6.7倍 | +147% |
| 8 | 戸田市消防本部 | 4.4倍 | 10.7倍 | +144% |
| 9 | 豊中市消防局 | 17.2倍 | 41.1倍 | +139% |
| 10 | 平塚市消防本部 | 7.6倍 | 16.9倍 | +124% |
| 11 | 尾張旭市消防本部 | 10.2倍 | 22.6倍 | +122% |
| 12 | 宝塚市消防本部 | 9.5倍 | 20.5倍 | +116% |
| 13 | 柏市消防局 | 2.6倍 | 5.6倍 | +113% |
| 14 | 都城市消防局 | 15.2倍 | 30.7倍 | +102% |
| 15 | 山口市消防本部 | 3.3倍 | 6.6倍 | +102% |
| 16 | 袖ケ浦市消防本部 | 3.2倍 | 6.4倍 | +97% |
| 17 | 水戸市消防本部 | 6.1倍 | 11.7倍 | +92% |
| 18 | 東大阪市消防局 | 12.5倍 | 23.6倍 | +89% |
| 19 | 霧島市消防局 | 4.2倍 | 7.6倍 | +81% |
| 20 | 淡路広域消防事務組合消防本部 | 3.9倍 | 6.9倍 | +77% |
※同じ年度に複数の試験区分がある場合は、その年度の平均を本部の値としています。
※各本部の年度ごとの詳細は、本部名のリンク先でご覧いただけます。
受験先を選ぶときの見方
このデータから言えることは3つです。
- 倍率は本部ごとに大きく違い、しかも年ごとに動く。 「消防士は〇〇倍」という一つの数字で判断せず、受ける本部の実際の数字を見てください。
- 倍率が下がっている本部は、いま受けるとチャンスが大きい。 ただし採用予定人数が少ない本部は、1〜2人の増減で倍率が跳ねます。人数もあわせて確認してください。
- 倍率が上がっている本部は、募集人数が絞られたか人気が出た本部です。 併願先を組むときは、上の2つの表を見比べて分散させると安全です。
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よくある質問
Q. 消防士の倍率は本当に下がっているのですか?
A. 当サイトが全国の消防本部の公表資料を集計したところ、倍率の中央値は
2013年度の約10.0倍から
2026年度は約4.9倍になっています。
前後の期間を比較できた193本部のうち109本部で倍率が下がりました。
Q. 採用される人数が増えたから倍率が下がったのですか?
A. いいえ。1つの試験あたりの最終合格者数はほとんど変わっていません。
下がった主な理由は受験する人が減ったことです。
Q. 倍率が低い本部を選べば合格しやすいですか?
A. 合格の可能性は上がりますが、採用予定人数が少ない本部は年によって倍率が大きく動きます。
また勤務地は生活に直結します。倍率だけで決めず、勤務地や採用人数もあわせて検討してください。
Q. どの本部が今もっとも狙い目ですか?
A. 上の「倍率が大きく下がった消防本部トップ30」が目安になります。
ただし最新年度の結果は本部ごとに公表時期が違うため、受験する本部のページで最新の数字を確認してください。
EXAM PREP
消防士を目指すなら、試験対策は早めに固める
教養試験、論文、面接、体力試験まで対策範囲は広めです。独学で迷う時間を減らしたい人は、まず大手予備校の講座内容を比べておくと動きやすくなります。資料請求はどれも無料なので、気になる予備校の資料を取り寄せて比較するのが最初の一歩です。
通学型(東京アカデミーなど)も含め、授業料と通いやすさ、学習スタイルを比べて自分に合う予備校を選びましょう。まずは無料の資料請求からで大丈夫です。
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