消防士になりたい人のための採用試験攻略サイト

消防士の転勤

消防士の転勤範囲、異動サイクル、全国転勤はあるか等々、このページでは消防士の気になる転勤事情について解説していきます。



転勤範囲

消防士は市町村ごとに採用されているため、転勤は採用された市町村内でのみの異動となります。 例えば、横浜市に採用された消防士の転勤範囲は、基本的に横浜市内の消防署のみになります。 そのため、管轄外の市町村や県外への「転勤」はありません。まさに地域密着型の職業と言えるでしょう。


異動サイクル

消防士の異動は何年おきにあるのでしょうか?
これは自治体によってかなり差があり、その年のトップの方針によっても大きく異なるため、一概には言えません。
数年で別の部署に異動となるところもあれば、10年近く同じ部署で勤務するところもあります。


入校・派遣に伴う出向

消防士の異動範囲は、消防本部の管轄内でのみとなっていますが、消防士としてキャリアを積んでいく中で、消防学校への入校はつきものです。 消防学校とは、消防吏員 消防士になると初任教育をはじめ、救急課程や警防課程、救助過程、火災原因調査過程といった専科教育のため、県内の消防学校へ入校となることがたびたびあります。この専科教育の期間は、短いもので数日、長くて数カ月程で修了します。
消防学校は、各都道府県に1つ設置されており、それとは別に政令市では独自で消防学校を設置しています。

また、消防学校の教官としての派遣や県庁への派遣、防災航空隊への派遣等も県内の消防本部が輪番制で受け持っている場合が多く、そのような対象に選ばれた場合も一時的に消防学校や県庁への出向することになります。これらの場合は、数カ月から長くても3年程度の期間が多いようです。
そのほか、近隣の消防本部へ人員交流のため、毎年入れ替えで人員を派遣したりといった場合もあります。


県をまたぐ入校・派遣

消防吏員の教育を行う機関として、消防大学校(東京)や救命士研修所(東京・九州)があります。 これらの機関に入校・派遣される場合は、数カ月の間、県をまたぐ出向となります。 県内の消防学校への入校は消防人生において一度は経験しますが、これら県またぎの出向にあたるケースはほとんどありません。


他の消防本部に異動するには

消防士は市町村ごとに採用されるため、他の消防本部へ異動することはできません。 もし、他の消防本部へ異動するとすれば、新たに採用試験を受けなおし、新規採用として合格する必要があります。 最近では、消防の経験者採用を導入している自治体も出てきましたが、その場合も新たに採用試験を受けなおす必要があります。


まとめ

  • 消防士は市町村ごとに採用される職員であるため、転勤は採用された市町村内のみで異動範囲は狭い。
  • 異動サイクルは、自治体ごとに異なるため、一概には言えない。数年で移動となる場合もあれば10年近く同じ部署で働く場合もある。
  • 入校や派遣のため県内の消防学校や県庁へ出向となる場合はありますが、県外への入校・派遣はほとんどなく、レアケースといえる。
  • 採用された市町村以外の消防本部へ異動することはできない。その場合は、新たに採用試験を受けなおし合格する必要がある。