消防士採用試験の内容
最終更新: 2026年9月
消防士は地方公務員です。ですので、採用試験も地方公務員試験に準ずる試験が行われます。試験の内容としては、①筆記試験(教養試験、論文試験)、②体力試験、③適性検査、④面接試験といった内容が一般的です。
・面接 80%/体力試験 80%/教養試験 52%/論文・作文 44%
・専門試験はわずか3%(28件)。消防では基本的に専門科目の勉強は要りません
・⭐体力試験は「筆記に受かってから」とは限りません。第1次試験の時点で体力を測る本部が41%あります(下の表)
何次試験で何が課されるのか
「1次は筆記、2次で体力と面接」と説明されることが多いのですが、実際はそうとは限りません。 受験案内に試験の段階まで書かれている 597区分(364本部)を集計すると、 次のようになっています。
| 試験の種目 | 第1次 (597区分) |
第2次 (515区分) |
第3次 (138区分) |
|---|---|---|---|
| 教養試験 | 44% | 1% | 4% |
| 適性検査 | 46% | 13% | 4% |
| SPI3 | 23% | 1% | 1% |
| 体力試験 | 41% | 56% | 15% |
| 論文・作文 | 21% | 26% | 8% |
| 個別面接 | 12% | 49% | 57% |
| 集団討論・グループワーク | 3% | 10% | 4% |
| 身体検査 | 8% | 20% | 20% |
| 専門試験 | 3% | 0% | 1% |
※第3次試験まである区分は138(90本部)で、多くの本部は第2次までです。
この表から、受験する前に知っておきたいことが3つあります。
- 体力試験は第1次で41%、第2次で56%。 「筆記が終わってから体を鍛える」では間に合わない本部が半数近くあります。
- 論文・作文は第1次21%・第2次26%とどちらでも出ます。 1次で書かせる本部では、筆記と同じ日に論文を書くことになります。
- 面接は第2次49%・第3次57%が中心ですが、第1次から12%あります。 最近はSPI3で筆記を軽くし、その分だけ人物試験を厚くする本部が増えています。
東京消防庁の場合
| 1次試験 | 教養試験 |
|---|---|
| 論(作)文試験 | |
| 適性検査 | |
| 2次試験 | 身体・体力検査 |
| 口述試験(個人面接) |
これは1次に筆記、2次に体力と面接を置く典型的な形です。ただし 上の表のとおり、1次の時点で体力を測る本部も41%ありますので、 受験する本部の案内で段階を必ず確認してください。
消防士というととにもかくにも体力勝負というイメージがあるかもしれませんが、 教養試験を課す本部が52%ある以上、多くの本部ではまず筆記を突破しなければ始まりません。
この筆記試験、消防だったら簡単な問題が出るのでは…と安易な考えは禁物です。 教養試験では、知識分野として、人文科学(世界史、日本史、地理、思想、文学・芸術)、 自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)、社会科学(政治・法律、経済、社会)の科目が、 知能分野として、文章理解(現代文、英文、古文)、数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈)といった科目が出題されます。
| 教養試験 |
知識分野
人文科学(世界史、日本史、地理、思想、文学・芸術) 自然科学(数学、物理、化学、生物、地学) 社会科学(政治・法律、経済、社会) |
|---|---|
|
知能分野
文章理解(現代文、英文、古文) 数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈) |
その数、実に20科目!!!とてつもなく広い範囲を勉強しなければならないのです。
消防士になるのにこんなに勉強しなければならないの!!と驚くかもしれませんが、これが現実です。
先にも書きましたが、消防士は地方公務員です。ですので当然、採用試験も公務員試験に準じた試験が課せられます。
また筆記試験では、教養試験のほかに論文(作文)試験も課せられます。文章を書く能力も必要になってきます。
街で見かける消防士はただの体力バカではありません。公務員として必要な学力がないと消防士にはなれないのです。
また、この教養試験は、一般職の地方公務員試験で出題される内容と同じです。 ということは、つまり消防志望以外の公務員受験生も滑り止めや併願として受験するということです。
ただでさえ採用枠が少ない消防の試験に、他の公務員志望受験生まで押し寄せるとなると倍率は余計に高くなります。
ここまで言うと、消防の採用試験を突破する自信を無くしてしまうかもしれませんが、そこは心配いりません。
このサイトでは、採用試験を突破するための試験対策を掲載していますので、それを読んで実践すれば必ず合格へたどり着けるはずです。
少し脅かしすぎたかもしれませんが、実際消防の採用試験では、筆記試験を突破できるか否かが重要となってくるのです。
では、さっそく各種採用試験対策に移っていきましょう。
教養試験
1次試験で課されることの多い教養試験。消防士は地方公務員ですので、基本的にこの教養試験の問題も地方公務員・市役所レベルの問題と同じです。ただし、消防士の学科試験は教養試験のみであり、他の事務職などで課される専門試験はありません(代わりに体力試験があります)。
教養試験だけでも大変なのは間違いありませんが、他の職種に比べれば勉強しなければならない試験科目は少ないのです。
教養試験には以下のような分野があります。
- ● 人文科学(世界史、日本史、地理、思想、文学・芸術)
- ● 自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)
- ● 社会科学(政治・法律、経済、社会)
- ● 文章理解(現代文、英文、古文)
- 試験内容から消防本部を探す……体力試験・集団討論・論文など、試験の中身で絞り込めます
- ● 数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈)
>>教養試験対策
適性検査
適性検査は、消防士として公務員としての適性があるかを調べるものです。 試験ではなく、あくまで検査ですので、よほどのことがない限り、この適性検査で合否が決まることはありません。検査内容としては、クレペリンと性格適性の検査が一般的です。 クレペリン検査は、一桁の数字をひたすら足し算していくもので、処理能力や職業適性が検査されます。
性格適性検査は、テープ音声に沿って簡単な質問に、はい、いいえで答えていくものです。 自治体によっては、図形の異同を見分けるような、いわゆる事務適性の検査を課すところもあります。
適性検査は「試験」ではなく、あくまで「検査」ですので、基本的には対策の必要はありませんが、 不安な人や心配な人はこちらで対策をしておきましょう。
>>クレペリン検査対策
>>性格適性検査対策
論文試験
消防の筆記試験は、学科試験だけでなく論文試験も課されます。一概には言えませんが、概ね60分~90分で800字~1200字程度の論文を書かせる自治体が多いです。出題されるテーマは、事務職のような専門知識がないと書けないような論題は出題されません。少子高齢化や情報化社会というような一般常識で書けるような論題か、失敗から学んだこと、どんな消防士になりたいかというような自分自身のことについて問う論題が出題されます。
>>論文試験対策
体力試験
消防の採用試験で課される体力試験は、高校などで行われているスポーツテストとほとんど同じです。 一般的に、握力、上体起こし、長座体前屈、立ち幅跳び、反復横跳び、20mシャトルラン、腕立て伏せといった種目があります。懸垂を課す自治体もあります。>>体力試験対策
面接試験
消防職の面接は個別面接の自治体が多いです。時間は大体1人20~30分程度です。当サイトの集計でも、面接を課す試験は80%と、教養試験(52%)より多くなっています。
泣いても笑ってもここで合否が決まってしまいます。自分がいかに消防士になりたいか、熱い思いをぶつけましょう。
>>面接試験対策
消防の筆記は教養だけで、専門試験は3%しかありません。そのぶん論文と面接の比重が高く、添削や模擬面接を受けられるかどうかで差が出やすい試験です。
試験内容についてよくある質問
Q. 消防士の試験には専門試験もありますか?
A. ほとんどありません。当サイトが集計した1,150区分のうち、専門試験を課すのは
28件(3%)だけです。
書店の公務員コーナーには専門科目の本が多く並びますが、消防だけを受けるなら基本的に必要ありません。
Q. 体力試験は筆記に合格してから受けるのですか?
A. 本部によります。第1次試験の時点で体力を測る区分が41%、
第2次で測る区分が56%あります。
1次で課す本部では筆記と同じ日程で体力を測られるため、勉強と並行して体づくりが必要です。
Q. 教養試験がない消防本部はありますか?
A. あります。SPI3やSCOAなどの適性検査だけで受けられる本部が174本部あります。
公務員試験の勉強をしていない社会人でも受けやすい試験です。
詳しくは教養試験なしで受けられる消防本部一覧をご覧ください。
Q. 論文(作文)は何次試験で出ますか?
A. 第1次で21%、第2次で26%と、どちらでも出ます。
全体では44%の試験で課されます。1次で課す本部は筆記と同じ日に書かせることが多いです。
Q. 試験は何段階ありますか?
A. 多くの本部は第2次試験までです。第3次試験まである区分は138区分
(90本部)で、その場合は第3次がほぼ面接(57%)になります。
試験ごとの対策ページ
- 教養試験の科目と出題例/教養試験なしで受けられる本部一覧
- 論文試験の書き方/実際に出題された論文テーマ295件
- 体力試験の得点表/種目別の実施本部一覧
- 面接試験対策/性格適性検査/クレペリン検査
- 受験資格(視力・色覚・免許・居住要件)/試験日程と併願
- 倍率の推移と狙い目の本部/難易度と勉強期間
EXAM PREP
消防士を目指すなら、試験対策は早めに固める
教養試験、論文、面接、体力試験まで対策範囲は広めです。独学で迷う時間を減らしたい人は、まず大手予備校の講座内容を比べておくと動きやすくなります。資料請求はどれも無料なので、気になる予備校の資料を取り寄せて比較するのが最初の一歩です。
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